
8月の香ディネート
「香ディネート(コーディネート) 」。
その時期のおすすめの香りと器をピックアップし、さまざまな日常のシーンに合わせた「香りある豊かな暮らし」をご紹介する企画です。
暮らしの中に香りを取り入れて、毎日がより豊かになるようなご提案ができればと思います。
広がる青
重なるまばゆい日差し
青い空と入道雲、蝉の声、夕立のあとに感じる匂い。
夏の風物詩を気に留める余裕をも奪うほどの暑さ。
お疲れは出ていませんか?
今月のテーマはお盆。
「京線香 五山」と「香炉 一重口青白磁」で、「大切な人を想う香ディネート」をお届けします。
ご先祖様と暮らす一週間

「お盆」はご先祖様や亡くなった方の精霊を迎えるために行う行事です。
地域等によって異なりますが、京都を含む関西では毎年8月13日(盆の入り)から、
8月16日(盆明け)までの4日間がお盆期間とされ、盆の入りには迎え火を、盆明けの16日には送り火を焚きます。
大文字山(如意ヶ嶽)など5つの山が夜空を彩る「五山の送り火」も、
お盆に帰ってこられたご先祖様や亡くなった大切な方を再びあの世へと送るための京都の伝統行事です。
ご実家に帰れなくても、お仏壇や祭壇に向き合えなくても。
特別なことをしなくても、ただ静かにそっと、想いを馳せること。
日々の慌ただしさの中で忘れかけていた感情や、感謝の気持ちを取り戻すこともあります。
誰かを想うことで、自分の心も見つめ直すきっかけになるかもしれません。
ご先祖様や大切な方を想う時間に、香りを添えてみませんか。

「京線香 五山」は、天然香料をふんだんに使用したお線香「京線香」シリーズの一つ。
送り火の夜を思わせるような、甘さを抑えた白檀の凜とした香りが、ゆっくりと心を落ち着かせてくれます。
容量は、たくさん入ったバラ詰と、3分の一ほどの本数が入ったMケース2種類ご用意しております。
落ち着いた和の香りは、お供えだけではなく、お部屋で楽しむ香りとしてもお使いいただけます。

同じ白檀を基調とした「京線香 のきば」との詰め合わせ「進物用線香 五山のきば桐箱入」のほか、
五山を含むご進物向け商品は以下のページからご覧いただけます。
> 進物用線香 五山のきば桐箱入
> お盆のご進物向け商品一覧
静かに広がる香り
素朴で滑らかな香炉を合わせて

「香炉 一重口青白磁」は、存在感のあるフォルムと落ち着いた色味の青白磁。
灰を入れ、青色の五山を立てると凛とした姿が美しいです。

お線香を立てるだけでなく、灰と炭をつかった空薫にもお使いいただけます。
使うお香が変わると、香炉の表情も少し違って見えてくるのも面白いですね。

広口の香炉はお手入れのしやすさも魅力の一つ。
灰と炭をつかった空薫に使用される場合、お香本来の香りを楽しむため、
お線香をたいた後の灰は混ぜないようにしましょう。
灰と炭をつかった空薫の楽しみ方は以下のページでもご案内しています。
> お香のたき方(松栄堂ウェブサイト)

暑い夏の盛り、涼しい風を感じられるまではもう少し時間がかかりそうです。
ご先祖様と暮らす一週間、大切な人に想いを馳せる夏のひとときに。
静かに寄り添うことができれば幸いです。