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2月の香ディネート

「香ディネート(コーディネート) 」。 その時期のおすすめの香りと器をピックアップし、 さまざまな日常のシーンに合わせた「香りある豊かな暮らし」をご紹介する企画です。 暮らしの中に香りを取り入れて、毎日がより豊かになるようなご提案ができればと思います。

一年で最も寒いとされる
「大寒」


今回は「雪解けに想いを馳せる香ディネート」をテーマに、お香と香炉をご紹介いたします。
2月は厳しい寒さながらも少しずつ陽が伸びて、二十四節気で言うところの”立春”を経て雪解けの”雨水”へと移ろってゆきます。
不香の花は優しく溶けて、豊かに匂い立つ春の訪れを予感させてくれる美しい時節です。

今月はしっとりと上品な甘さが香る「京の梅」と、冬の静けさを纏う、洗練されたフォルムの「雫 香炉 墨色」の「香ディネート」です。

雪の下に眠る君

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古くから親しまれてきた日本の風景の中に、雪の下の紅梅があります。
膨らんだ蕾の上に雪が積もったり、一度咲いた花の上に積もったり…。
真っ白な雪の下で控えめに、それでいてたくましく豊かな紅色をみせる梅に人々は魅了され、平安時代には襲(かさね)の色目のひとつとして纏うことでも楽しみ、愛でてきました。

寒さの厳しい季節のわずかな空気のゆるみを敏感に感じとり、どの花よりもいち早く愛らしい花を咲かせる梅は、しばしば”春を告げる花”の一つとして数えられます。

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松栄堂商品の中の”梅にまつわる”品々のひとつ「京の梅」
ほのかなけむり、くつろぎの香りシリーズ「玉響(たまゆら)」のお線香です。

燃焼時間は約15分。
使い切りやすい9cmのお香は、広がる香りと残り香も静かで落ち着いた設計になっていて、リビングやダイニングなど、さまざまなくつろぎ空間を穏やかに演出してくれます。

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「京の梅」は上品で、しっとりとした甘さが特徴的な香りです。
朝ほっとひと息お茶を淹れる時間、寝る前にゆったり読書をする時間など、日々の何気ない習慣の中にそっと花を添えてくれるような優しい香りです。

冷たさの中には温もり

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黒の中に煌めく、細かな光が美しい「雫 香炉 墨色」
“雫” 水面に落ちる一つのしたたりの名を冠したこの香炉は、八代目 清水六兵衛デザイン 六兵衛窯作です。

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ぱきっとした墨色は、静けさと冷たさを感じさせるようですが、雪解けをも思わせるような有機的なフォルムの中には、確かに温もりを持っています。

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ふんわりと真っ白な灰で満たし「京の梅」をすっと立てれば、雪に覆われながらも寒さに耐え、優しい雪解けとともに朗らかに咲き出して、そのしっとりと甘やかな香りを広げる梅花の情景がじんわりと浮かんできます。

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長い冬を越えて、春の訪れの兆しが見えてきたかのような今日この頃。
雪の下の紅梅のようにたくましく、それでいて慎ましやかに。
香り豊かな新しい季節の風を味方に凛と背筋を伸ばして進みたいものですね。

目で見てうっとり、薫ってほっこり。
雪解けを想いながら、五感で楽しむ香りのインテリアとしていかがでしょうか。

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